満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第42章 Chocolate play ※《宇髄天元》
「んぁ、あ、うずゅいさ、っ…っ!」
「…四つも、たいへんだっただろ」
「…ふぇ?、あ、っ…!」
ぐっぐっ、と奥を突きながら宇髄は真っ直ぐ真紅の瞳で波奈を見つめた。
「チョコレート。違う種類。全部美味かった」
「んむ…っ!」
手を絡ませて、そのままパクリと食べられるようにキスされた。素早く舌を口の中に割入れられて侵食される。キュンと苦しくて息ができない。そのまま繋がる部分もキュウゥと自然に収縮してしまい、宇髄からはハ…っと苦しそうな吐息が漏れた。
泣き出しそうなほど濃厚なキスをされて、頭がぼんやりする。
ぽろんと出た涙を拭ってくれた宇髄はふ、と優しく笑いかけた。
その笑顔でギュウとまた心臓を射抜かれた。
「…っ…高校の、ときのなの、」
「…なにが?」
「あ…、だ、だから、チョコレート…、
4つのうちの、3つ、あげようとしてたチョコ、作ったの…」
「…」
「ずっと、渡そうとしてて…
でも宇髄さん、いっぱい貰ってたから…
その…渡せなくて。
だから、今日は…付き合って
初めてのバレンタインだから、
渡せなかった3年分、です…」
「……なんだよ、それ。聞いてねえぞ」
ゆさ…、と上体を起こされた。そのまま苦しくなるぐらい抱きしめられる。熱く火照る逞しい身体に、それはもうきつく。
ばくばくとなる心臓はわたしなのか、宇髄からも聞こえるような気がした。
生チョコ、ガトーショコラ、マカロンショコラ。それは3年間渡せなかったチョコレートたち。ゴミ箱に捨てたチョコレート。チョコ作りの腕だけ上がってしまって、虚しい気持ちだけが残ったのだ。
想いを乗せることができて、美味しいと言って食べてくれて、わたしはなんて幸せなのだろう。
「おっまえ、…ほんと、さあ…」
呆れながらハアーーーと長いため息をつかれた。そして。