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満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】

第38章 血鬼術を解いてよ宇髄さん3※



さあさあと雨が降り出した。
慌てて洗濯物のシーツを取り込んで一息つく。
雨の土のような匂いに混ざって、石鹸の香りがする。
いつかあの音柱、宇髄天元と一緒に洗濯物を干したことをふと思い出してしまって、あぁあ…!と心の中で叫びながらシーツに顔を埋めた。

いてもたっても居られないような気持ちを、あとどのくらい経験したら収まってくれるのだろうか。
恥ずかしくて、消えたくなるような、胸の奥が苦しくなるような気持ちに、波奈はいつも耐え忍ぶ。

血鬼術を解いてくれようと、宇髄さんと2回の閨事でお世話になった。
精を注げば解ける厄介な血鬼術を解くべく、恋人でもない宇髄さんに精を注いでもらった。

ただそれが、波奈にとっては困ったことが起きてしまった。
だって、宇髄さんって、ものすごい。
なにがってそれは、宇髄さんの色気だったり、床の術だったり…。
波奈はこんなにも自分が翻弄されるとは考えもしなかった。

もう突っ込んで精を放っちゃってください!
という気持ちで2夜に挑んだのだが、
どういうわけかものすごく丁寧で、びっくりするぐらいに気持ちが良い。
恥ずかしくて一応は抵抗はするものの、結局は宇髄さんの手中に収まっている気がする。
閨事には詳しいから安心して良いですよ、としのぶさんが言っていたし、なので身を預けてみたらびっくりすることの連続で、
こないだはもう何度かわからないほど気をやってしまって最後はもうほとんど記憶がない。

起きたらお昼近くで宇髄さんはもう任務に出かけていて、あれからは会っていない。
報告書なるものがしのぶさん宛に届いたようだが、波奈宛の手紙は届いていない。
任務が忙しいからなのか。それとも何か、良くないことが起こったのか…、鬼殺隊である以上危険と隣り合わせなのはわかってはいるが、待つしかできない自分が不甲斐ない。


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