満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第37章 血鬼術を解いてよ宇髄さん2※
◇
「ーー天元様、朝餉はどうされ、…ますか」
そろそろと障子が開かれ雛鶴が少し驚いたようにこちらを見やった。
起きてこない宇髄にしびれをきらした嫁たちが起こしに来たようだ。
宇髄はハッとしながら布団から飛び起きた。
「…あーーー…先に湯浴みに行く」
なんとなく雛鶴の顔は見れずにそう告げて、解けた髪を一つにまとめた。
「ひええっ!天元様のケダモノ…っ!」
「ちょ、…須磨ァ!」
「静かにっ」
「………」
決まりか悪くて黙ってしまった。
騒がしい須磨にまきをが口を押さえていて、雛鶴は2人を止めている。
スタスタと湯浴み場へ向かった。
昨夜はあろうことか子どもの波奈を朝方まで貪ってしまった。泣いて赤くなった瞼とぐったりと横たわる身体を見て、罪悪感が付き纏う。
どう言うわけか、2回目の精を放ったときは鬼の気配も全くなく、波奈の身体のアザも消えない。
と言うことは一夜にして一回だけアザは消えていかないのだろうか。
そういう疑問を持ちつつも3回目の精を放ち、全く現れる気配もない鬼と変わらない波奈のアザで、確信に変わる。
それなのに俺は。
…。
バサリと頭を冷ますように水を頭から被った。