満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第36章 血鬼術を解いてよ宇髄さん1※
『精を放ったと同時に鬼の気配は微かにあったが姿見えず。
アザは消失。
澤村波奈に特に変わった様子は無し。』
胡蝶宛に、報告書とも言えない手短すぎる手紙を書き終え、鎹鴉に託した。
日も傾きかけ、夕日の赤い色は窓から差し込み出した。
布団ではまだ波奈がくったりと横になって眠っている。
起きないように身体を表面だけ簡単に拭いてやり、肌着だけ簡単に着させてやった。
日が落ちるよりも前に任務地に行かねばならない。
波奈が起きるまではそばにいてやりたかったが、後のことは店の女将に託した。
この子が起きたら風呂と食事を。必要であれば一泊さすようにと代金を渡し、宇髄はその店を後にした。