満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第35章 初夜のあとのお薬※《宇髄天元》
着替えて、すぐにシーツと寝巻きを洗濯した。
お天気が良くてよかったと、高い晴天の秋空を見て思う。
朝早くふらりと出て行った宇髄はまだ帰らない。
夕刻には帰ると言っていたけれど。
それにしても、それにしてもあそこが痛い。
引き攣られるようなじんじんとした痛みはまだ続いている。
そして未だに何か挟まっているような、動くたびにその違和感を感じてしまい、始終落ち着かない。
産後の裂傷の手当てをずっと前にしたことがあるが、その類の傷なのだろうか。ならば自然と治癒していくのだろうとは思うが、一刻も早く治癒したい。
せっかくようやく結ばれたのだから、次があるなら不安なことは拭っておきたい…、と思うのははしたないと瞬時に思って、かき消した。
蝶屋敷から持ってきた荷物の中に、消炎鎮痛の塗り薬があるのを思い出す。保湿や保護も兼ねるその薬を塗れば少しは楽になるかもしれない。
波奈は嫁入りのときに詰めた数少ない荷物の中を探した。
箪笥の中に、着物よりも数々の薬を入れ込んだ。
その中にあった蝶の印がついた入れ物に、白いクリーム状の薬をすぐに見つけ出す。
これをお風呂の後にぬれば、多少の痛みが消えて、治癒を助けるかもしれない。
波奈はその薬を机に出しておいた。