満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第33章 媚薬50本飲まないと出れない部屋※《宇髄天元》
(……結構きっついな…)
ふうとため息を吐いてそう感じたのは、媚薬を30本飲み干した頃だった。
身体中が熱く、じっとりと汗をかいてきている。
呼吸数も上昇。はぁはぁと酸素を求めて肩を揺らした。
それからまあ媚薬の効果は顕著に表れているーーー主に下半身に。
宇髄は少しでも呼吸が楽になるよう隊服の首元のボタンを外す。
情けないほどにドクドクと血液が下半身に集まってくるみたいに、熱かった。
「…宇髄さん、大丈夫ですか?きついですよね…?」
「全然よゆーだっての」
波奈に背を向けながらいらえる。
心配で不安気な波奈の優しい声が、耳の鼓膜を擽ってくる。
飲み進めていた頃から涙目で宇髄を見つめる波奈が、宇髄の視界に入るともうダメだった。
何がダメって、波奈への情欲が嫌になる程昂ってくるのだ。
波奈への気持ちがだんだんと確かなものへと輪郭を現し、それを早く認めちまえと宇髄の中で葛藤する。