満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第26章 寝不足の彼女※ 【宇髄天元】
ピピピピ…ピピピピ…とスマホからアラーム音が鳴る。設定していた午前6時に鳴り響いたそれを、波奈は重たい身体を起こして解除ボタンをタップした。
まだぼんやりした頭のなかでふと横を見ると、カーテン越しから覗く朝日に銀髪が照らされた彼がスースーと静かな寝息をたてていた。
掛け布団をお腹までは掛けているが、鍛え上げられた上半身は丸見えで、慌てて目を逸らす。
昨日の情事をふと思い出し、熱く火照る頭をブンブン振り回して、ベッドを降りた。
身体の節々がじんわりと痛く、腰らへんがずんと重い。
昨日散々ベッドで…とまた昨夜を思い出して居た堪れない。
まだ眠る彼を起こさないよう、リビングへと続く寝室のドアを静かに開けた。
そこからはいつものルーティンで、すぐさま着替えて先に身支度をする。洗面所で自身の身体を見ると、鬱血跡…所謂キスマークが新たに増えていることに、若干恥ずかしくなり、そして彼に呆れてしまう。
見えるとこには付けないでってあれだけ言ったのに、首にはぽつぽつと赤いマークが付けられてある。
これコンシーラーで消せる…?むむ…と考えながら、エプロンを付けて、まだ眠っているであろう彼のお弁当と朝食の準備を始めた。