満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第25章 前世から※【宇髄天元】
宇髄さんの大きな手が、頬に触れたあと、首筋を通り、その下の膨らみをやわく揉みしだく。
その動きがもう既に恥ずかしくて、身体を熱くほてらせていく。
思わず漏れてしまう声を止めようと、慌てて両手で口元を抑えると、宇髄さんはいとも簡単に、それを制するように手首を顔の横へと押さえつけた。
月明かりで照らされた銀色の髪が頬に触れる。
覗き込むアーモンド型の朱色の目は、優しくわたしを見つめた。
「…っ…うず、…っ」
いさん…。その顔が綺麗すぎて思わず名を呼ぶ。
バクバクバクバク…。
心臓が悲鳴をあげている。
「もっ…っむりぃ…っ」
「…は、むりってなに、はえーよ」
呆れた声が降り注ぐが、涙が出そうなほどの緊張に思わずまた顔を両手で隠した。
「おい波奈…、キスして胸触っただけだろーが」
「キキキキスがエロすぎなんですってばあっ…」
「くっ、んだそれ」
そう吹き出すように笑われた。
たいそう楽しそうにキスをしてましたよね。
食べられるかと思いましたよわたしは。
舌をねじ込まれ、口内を舐めまわされ、
いとも簡単にわたしを蕩けさす深いキスに、
いつまで経っても全く慣れない。
教え込まれるように何度も何度も、口付けを交わしているのに…。