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満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】

第19章 宇髄先生とわたし –記憶と悲恋ー中編


そういうことか。と思った。
腑に落ちるというか、例え前世で愛し合っていたとしても、
今世では先生と生徒だ。

宇髄先生は、わたしが告白した後に何かを言いかけたけど、
きっとああ言う風に言うつもりだったんだ。
生徒を好きになることは絶対ない、と。

波奈もそこに立ち尽くす。
ぽたぽたと涙は止まってくれなくて
11月の寒空に、涙で濡れた頬が冷たい。
裏庭でもう立ってられなくて、うずくまって涙を流す。
こんな風に学校で泣きじゃくることなんて初めてだ。
誰かに見られたら恥ずかしい、でも次から次へと流れる涙は止まってくれない。
胸が痛すぎる。刃で突かれたようだ。

こんな気持ちになるなら、先生なんて好きになるんじゃなかったなあ。
前世なんて思い出すんじゃなかったなあ。

後悔しても、もう遅い。

最初からわかりきってたことなのに。
宇髄先生のことがただ好きなだけなのに、大好きなだけなのに。

生徒であるという理由だけで、先生の瞳にわたしは最初からいない…

波奈は1人、膝を抱えてうずくまっていた。
涙が自然と止まってくれるのを祈りながら。


宇髄先生とわたし
記憶と悲恋ー中編



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