満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第19章 宇髄先生とわたし –記憶と悲恋ー中編
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記憶と悲恋
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カラコロと音が鳴る。それはきらりと光る。
熱く逞しい胸の中で抱きしめられた。
この中はいつでも安心する。
でもいつもすぐに離れて見送る。その背中を。
どうか無事にと願いながら。
いつもこの夢を見る。
起きたらぼんやりとしていて詳しくは覚えてない。
その夢の頻度は、最近多くなっているように思う。
こっちを向いて欲しい、あなたは誰なのか。
知っているようで、思い出せない。あなたは誰なのか。