満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第13章 幼い恋心《宇髄天元》
12月の暮れ。新年を迎える準備で、ここ蝶屋敷も埃払いや新年の準備など、朝から割と忙しく動き回っていた。
波奈はアオイたちとともに、部屋中や廊下などの家中の煤払いを行い、ようやく一息ついたところだった。
波奈は自室も軽く掃除しようと、机周りの整頓を行う。
医学書の資料や、走り書きしたメモなど、いらないものといるものを瞬時に判別していく。
日々掃除はしているけど、汚れは溜まっていくものだな〜と思いながらせっせと手を動かしていた。
棚の奥の方に、厚紙で小さい頃作った箱がでてくる。
わあ、懐かしい…!
波奈はそれを手に取り、その箱をあけた。
幼い頃亡くなった波奈の家族の写真や、小さい頃に貰った厄除けのお守りが入っていた。
懐かしくてついじっくりと見てしまう。
大切なものはこの箱にいれてたんだっけ、と日々の忙しさにすっかり忘れてしまっていた。