満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第10章 ふたりの朝日※《宇髄天元》
「ちょ…っと、宇髄さんっ…!」
宇髄天元の額当ての宝石のシャランという瑞々しい音色が、波奈の耳元へ大きく届く。
必死で宇髄天元の胸に手をついて抵抗するが、
彼は全く動じずに波奈を壁に追い込む。
唇を奪われそうになるが、必死に横を向いて抵抗する。
宇髄は横を背いてる波奈の、目の前の耳にベロンと舌を這わせた。
「…ひゃっ…!も、…やめてくださいって!」
真っ赤になっている波奈の拒否の声は、本気で怒気を含んでいた。
それを気にせず、ちゅ、ちゅと耳の下の首筋にキスを落としていく。
「…っ〜〜〜っ…!もう〜〜!!
やめてって言ってるじゃないですか!!!」
波奈は両手で宇髄の口元を抑えつけた。
宇髄は無理やり波奈と引き離され、
不満そうな顔を見せた。
「おまえ…久しぶりに会ってこの仕打ちかよ」
「どっ…どこだと思ってるんですか!わたしはまだ勤務中です!」
壁に追いやられていたが、隙を見て瞬足で宇髄の胸から逃げ出した。