満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第9章 雨音と君の音《宇髄天元》
玄関に入るなりベチョベチョに濡れた2人を見た藤の家紋の家主は、大慌てで大きな手ぬぐいを持ってきた。
風呂!飯!と家主に偉そうに言う宇髄に、波奈はもう大慌てだ。
「ちょ、ちょっと待ってください、音柱様」
「ほら、身体が冷えちまうからはよ風呂行け!」
「でもここは隊士がお休みになるところでーーー」
「お前も鬼殺隊の医療班だろーが」
手を強引にも引かれながら、湯浴みの戸をガラっと開けて、
ドン!っと無理やり押し込まれた。
「冷やすなよ」
と言い残し、戸を閉じた。