第10章 不審な手紙
" マイキーに近付くな "
……ん???これは…一体………
ポストに入っていたメモを見れば、その文字だけが大きく書かれていた。
マイキーに近付くなってことは……マイキーくんのことが好きな女子が入れていったってこと…???
いやいや、待って…私の家知ってるわけないよね?
そもそもマイキーくんに近付いてないけど………
そう思いながらメモを眺めていれば、いきなり背後から声が聞こえた。
?「おい」
『…えっ?』
いきなり背後から声が聞こえれば私はすぐに後ろを振り返った。
すると、振り返った途端首に手を当てられそのままゆっくりと首を絞められた。
『ちょっ、な、何っ……やめっ………!!!』
?「デケェ声出すんじゃねぇ」
その言葉と共に、首を絞める手とは逆の手で口を押さえ付けられる。
喉元の苦しさと、恐怖心に生理的な涙が溢れた。
滲む視界の中相手の顔を見れば、白髪の様な長い髪にまつ毛の長いマスクをした端正な女の子の姿があった。
もしかしてっ、…手紙の人…???
私は息苦しい中で酸素の回らない頭で考える。
『んんっ……!』
泣け無しの力で抵抗してみるものの、相手力が強すぎて全くビクともしない。
内心で誰か助けて…なんて悲願するもこの時間にこの辺を通る人なんてそうそういない…
どうしたら…なんて思っていれば、聞き覚えのある声が聞こえて来た。
?「名前さん…?」
声のする方を見れば、千冬くんの姿があった。