第10章 不審な手紙
あれからドラケンくんとご飯を食べ、街中を散歩しつつショッピングを楽しんだ私たち。
楽しい時間もあっという間で、日が暮れる時間に差し掛かっていた。
『ドラケンくん、今日はありがとね?楽しい休日を過ごせたよ』
ドラケン「まぁ、オレも楽しかった」
どこか照れくさそうに楽しかった事を伝えてくれるドラケンくん。
つい可愛いなんて思うも、また子供扱いしたらドラケンくん怒るだろうなぁと思いながら思いを留める。
『また遊ぼうねっ』
ドラケン「おう。…あ、帰り送ってく」
『いや、そこまでしてもらわなくても大丈夫だよ?』
ドラケン「オレがそうしたいんだからさせろって」
『そ、そうなの…?まぁ、ドラケンくんがいいなら…お願いしようかな?』
その言葉にドラケンくんは嬉しそうな表情を浮かべた。
うん、可愛い…大人っぽくてイケメンだけどやっぱり年相応の無邪気さがチラ見えしてたまらなく萌える…!
いや、ダメダメ…本当に児ポになりかねない……って、イザナくんとキスしてる時点で私児ポだよね?そうだよね?
………やらかした…。
そんなことを考えながら顔をしかめていれば、ドラケンくんに顔を覗き込まれた。
ドラケン「あ?どうした?」
『!あ、いや、なんでもない!さ、暗くなる前に帰ろう!』
私は誤魔化しつつ帰る方向に促した。
ドラケン「…変なやつ」
その言葉に確かに自分は変わっているのかもしれないなぁなんて自覚しながらドラケンくんと家までの道を歩いた。
〜 自宅前 〜
『ドラケンくんわざわざ送ってくれてありがとね?暗くなってきたし、気をつけて帰るんだよ?』
ドラケン「おう、また誘うわ…じゃ」
それだけ言い残せば、ドラケンくんは帰って行った。
私はその背中を見送った後、家に入ろうとするも自宅のポストから二つ折りの白い紙が一枚出ていて何か郵便物かなと思い、私はその紙を手に取り中に書いてあったメモを見た。