第9章 映画デート
〜 ドラケンside 〜
映画が始まりポップコーンを食べながら映画を見ていれば、中盤辺りになる頃隣から寝息が聞こえてオレは名前の方を見た。
すると、逆隣にいる客の肩に寄りかかっている名前の姿になんでそっちなんだよ…と思いながら名前を自分の方に抱き寄せた。
ドラケン「寄りかかんならこっちにしとけっつの…」
無防備なコイツにオレはため息を吐いた。
映画が始まる前は楽しみだとか言っておきながら速攻で寝てるし…やっぱ映画に誘ったのは間違いだったか?
そんなことを思いながら、寝ている名前の肩を抱きながら見ているものの全く起きる気配がねぇ。
そんなに眠いのか…?
疑問を抱きながら寝顔を見ていれば、あっという間に映画も終盤に差し掛かっていた。
ドラケン「コイツ起きる気配ねぇな…」
熟睡していて起きる気配のない名前。
チケットを貰ったなんて言ったけど、本当はコイツを誘う為にチケット用意したなんて本人には言えねぇ。
マイキーには図星突かれてたな。
女はホラー映画より恋愛系が好きだってどっかで聞いたことあっけど、寝てるし別になんでも良かったのか?
逆にホラー映画の方が美味しかったかもしんねぇな…
柄にもなく下心丸出しの自分に気持ち悪さを感じて、すぐに邪心を払う。
つか、別に好きとかじゃねぇし…
そう自分に言い聞かせながら名前の寝顔を見ていれば、いつの間にか映画が終わっていた。