第9章 映画デート
三人で階段を降りてドラケンくんが待ってる場所まで行くものの、二人は今だに睨み合っている。
この二人…仲良いのか悪いのか…
いや、一周回って仲良いのでは?なんて思いながらドラケンくんのいる場所に到着した。
『待たせてごめんね』
ドラケン「別に待ってねぇよ」
そう言いながらドラケンくんは私の方を見たが、すぐに近くにいたイザナくんに目線を向けた。
ドラケン「なんでコイツいんだよ」
ドラケンくんは顔を歪めながらイザナくんを見ている。
知り合いなんだ…なんて思いながら私は苦笑いを浮かべる。
すると、イザナくんはドラケンくんの目の前まで行き少し前屈みでドラケンくんの顔を見た。
え、なになに……喧嘩する??
あれ、ドラケンくんとも仲悪い感じ?
なんでそんなに仲悪いの…皆……
そう思いながら二人の様子を見ていれば、イザナくんが口を開いた。
イザナ「オレのペットに手出すなよ」
ドラケン「は?ペット?」
イザナくんはそれだけを言い残してそのまま帰っていってしまった。
ドラケンくんは不思議そうにイザナくんの背中を見送るも、すぐに私の方を向いて首を傾げた。
ドラケン「ペットってなんだよ」
『えっ…さ、さぁ…私にもさっぱり…』
私は目を泳がせながら誤魔化す。
…あの子、下僕とかペットとか周りに言いふらしていくつもりなのかな…うわぁ…嫌だ…
年下の下僕とペットになった年上女とかなんかすっごい危ない匂いしかしないんだけど???
これ以上周りに言いふらさないでくれぇ…
そう切に願っていれば、マイキーくんは私の頭をポンっと撫でた。
マイキー「イザナに何かされたらすぐにオレに言えよ」
『えっ…あ、うん……ありがとう…?』
マイキーくんはそれだけ伝えればそのまま帰って行った。