第8章 シングルベッド
……イザナくん…自分の唇指さしてるけど、今度は何…?
この子まじで予測不可能過ぎて分からないんだけど……
『えっ…と、今度は何…?』
イザナ「何って、忠誠の意味も込めてココにキスして」
『……は!?』
あまりにも予想外の言葉に私は声を出すも、マイキーくんを起こすのは申し訳ないと思い慌てて口を手で押さえた。
そもそも何言ってるのこの子???
キスって言った???
未成年に手出したら私捕まるんですけど…本当にやめて…
てか、下僕になるとか言ってないけど…!?
なんだ、忠誠を込めてって…私は忠誠なんて誓ってないっての…!!!
そんなことを考えながら少し俯き加減に下を向いていれば、イザナくんは少し強引に私の顎を持ち上げて至近距離で顔を見てきた。
イザナ「待たされるの嫌いなんだけど?」
『えっ……いや、し、しないよ…!?』
綺麗な顔が近すぎてつい見とれてしまうものの、早くとキスをせがんでくるイザナくんに私は慌てて断る。
顔近すぎるし…距離感バグってますけど…!?
えっ、キス魔?キス魔なの???
私じゃなくてもっと可愛くて若い子とした方が絶対いいよね…???
そんなことを思いながらイザナくんから目を離せば、顎にあるイザナくんの手を退かした。
イザナ「……………」
手を退かした事に特に何も言っては来ないものの…何だかすごい圧を感じるような……
めちゃくちゃガン見されてる…!!!
目力…!すごい…!!!
てか何も言ってこないし黙ってるだけでめちゃくちゃ気まずいんですけど…!?
私は気まずくて再び俯いた。
多分イザナくんも諦めて寝てくれるでしょ…
そしたら私も安心して眠れるんだけど……
イザナくんから少しだけ距離を離せば、布団の中でいきなりイザナくんに手を握られた。