第8章 シングルベッド
あれから何とかご飯を済ませた。
食べながら色々話す中で、男の子の名前も明かされた。
彼は黒川イザナくんと言うらしい。
あんまりハッキリとは教えてくれなかったけど、二人は異母兄弟なんだとか…まぁ深く聞かれたくないこともあるだろうしそれ以上深くは触れないけど。
私は食べた後のゴミを一つにまとめて片付ける。
すると、お腹いっぱいになったのかマイキーくんは欠伸をしながらうとうとし始めていた。
『マイキーくん?眠いなら寝ていいよ。ベッド使っていいから』
私はマイキーくん肩をぽんぽんと優しく叩けば声をかける。
マイキー「んー……名前と寝る…」
『えっ…でもシングルベッドだし狭いよ…?』
マイキー「狭くてもいいから、名前と寝る」
そう言って眠そうな顔でこちらを見てくるマイキーくん。
いや、可愛すぎか…可愛さの暴力過ぎる…!!!
そんなオネダリされたら断れないよね…可愛いってずるいよね…
『…わかった、じゃあ寝よっか』
イザナ「何、万次郎と寝るの?」
『うん…あ、イザナくんはどこで寝る?ウチ来客用の布団なくて…』
マイキーくんを起こせば寝室に行こうとすれば、イザナくんが口を開いた。
イザナ「オレもお前と寝る」
『……………えっ???』
私はその言葉に耳を疑った。
まさか一緒に寝るなんて言ってくるとは思わず私はフリーズしてしまった。
すると半ば強引に私の肩を押してマイキーくんも含め寝室へと連れていかれた。
『ちょ、ちょっと待って…!三人でシングルベッドって無理じゃ…マイキーくんとイザナくん二人で寝るって言うのは…』
マイキー・イザナ「「絶対やだ」」
『そんなに声揃えて言わなくても…』
どんだけ嫌なのよ君たち…仲良くして本当に…
シングルベッドに三人とか人生初だけど、眠れるのかな?
二人は譲らなそうなので、とりあえず試すだけ試そうと思えば三人でベッドへと横になってみた。