第7章 コンビニ
?「万次郎?」
マイキー「……あ」
声をかけてきた男の子に対して、マイキーくんは面倒くさそうな表情を浮かべつつも足を止める。
声を掛けてきた男の子は白髪のセンター分けで褐色肌をしている美男子。
知り合いなのかな?
そんなことを思いながら二人のやり取りを見ていれば、マイキーくんに声を掛けてきた男の子は横目で私を見てくる。
?「誰、それ」
マイキー「関係ないでしょ」
男の子は私の頭の先からつま先まで舐め回すような視線で見つめてくる。
…いやいや、怖いんですけど…?
なんかめちゃくちゃ眼力強いし…
あまりに見られるものだから、私はそっと目を逸らした。
すると男の子はマイキーくんに向き直り、口角を上げて笑った。
?「女の趣味悪いなぁ」
……は???
相手の言葉に思わず目を見開く。
いや、初対面で失礼過ぎない???
自分のビジュが一般人よりいいだけで、人をディスるってゆうのはよくないと思うよ?ほんとに!!!
顔を顰めたまま相手を睨みつけていれば、マイキーくんは私の手を握ってきた。
マイキー「寒いし、早く帰ろっか」
『えっ?あ…うん…?』
マイキーくんはまるで相手が居ないかのような話し方をすればそのままコンビニの中に連れていかれた。
去り際に男の子をちらっと見れば相手もこちらを見ていて私はすぐに目を逸らした。
マイキーくんとコンビニで買い物を済ませ、来た道を戻る私たち。
マイキーくんはずっと無言だったが、暫くして一言ボソッと呟いた。
マイキー「わり」
『…え?』
マイキー「さっきの言葉、不快だったでしょ」
マイキーくんは先程男の子の言った言葉に私が傷ついていると思っていたのか、謝罪の言葉を述べられる。
…マイキーくんそんなこと気にしてたんだ…
いや、いい子すぎんか…私よりマイキーくんの方が嫌だったでしょ…絶対…女の趣味悪いとか絶対私よりマイキーくんの方が嫌な思いしたよね…
『私こそごめんね?一緒に歩いてたばっかりに…』
マイキー「…バーカ。何謝ってんの?オレは好きで名前と歩いてるだけだし」
その言葉に私は不覚にもキュンとしてしまった。