第6章 救世主
湯船の中でマイキーくんと向き合うようにお湯に浸かる私。
うん、とてつもなく気まずいね???
マイキーくんずっと黙ってるしすっごい気まずい。
この空間から早く抜け出したいんだけど…
そう思いながらチラッとマイキーくんを見れば、目を逸らしたまま何も喋らずにいる。
自分で一緒に入ろうって言ったくせに…はぁ……
一緒に入ろうって言った割に全然喜んでないし一体何がしたいのこの子…
そう思っていれば、マイキーくんはいきなり立ち上がった。
『!……え、マイキーくん?』
マイキー「……先上がる」
それだけ告げれば、マイキーくんはお風呂から出ていってしまった。
『………………………』
いやいやいやいや、待って。
何?私何かした…!?
一緒に入るのが嫌だったとか…?
いや、でも誘ってきたのマイキーくんの方だし!?
はっ…もしや……、冗談で一緒に入ろうって言ったら本当に入るのか試してたとか…?モニタリング的な???
そしたらまんまと私が入ってきやがったもんだから幻滅されたとか…!?
いやいやいや、まさか……マイキーくんがそんなこと……
……いや、……無きにしも非ず………
キモイ女とか思われてたらもうマイキーくんの顔見れない。
気まず過ぎて…とりあえず謝るか…???
でも私別に悪くなくね…?
マイキーくんが去った後、そんな葛藤を繰り広げながらも私は髪や体を洗ってからお風呂から上がりマイキーくんが居るであろうリビングへと重い足取りで向かった。