第6章 救世主
『…どうしたの…?』
マイキー「…一虎になんかされた?」
『えっ…!?』
マイキー「図星?」
『いや…別に何かされたって訳じゃないけど…』
何この子…勘が鋭いってゆうか…
何もされてないけどされる寸前だったのは確かだけど…実際セクハラ紛いなことされただけだしなぁ……
そんなことを考えながら少しうつ向けば、マイキーくんは私の隣に来たかと思えば、いきなり私の頬を軽く引っ張った。
『いっ……ちょ、いきなり…!?』
マイキー「名前ってすげーわかりやすいよな」
『べ、別にそんなこと…』
そんなに私ってわかりやすいのか…?
自分じゃ分からないなと思っていれば、マイキーくんは私の頬から手を離した。
マイキー「玄関に出てきた時すげー涙目だったし」
『えっ、そんなに…!?』
マイキー「うん。で?何されたの?」
『それは…その……。別に何かされたって程のことでもないから全然大丈夫だよ…!』
そう伝えるとマイキーくんは目を細めてふーんと言うような顔をし、手を後ろについて上半身を後ろに倒しながら私を見てくる。
マイキー「ま、一虎はオレが絞めとくから安心して。それと、嫌なことは嫌って言えよな」
絞めるとか物騒なこと言ってるこの子…
一虎…どうか無事であれ!!!
『マイキーくん、ありがとね?でも私大人だし、大丈夫だよ』
マイキー「大人でも女だし、男に敵うとでも思ってんの?」
『それは…そうだけど…、私だってそんな貧弱じゃないよ?』
マイキー「んじゃあ、オレに勝てる?」
『えっ…?』
マイキーくんは私の肩を押せば、意図も簡単に床へと押し倒した。
そして両手首を掴まれ床に押し付けられる。