第6章 救世主
マイキー「どうしたの、そんな慌てて」
マイキーくんは私の様子を見ながら首を傾げた。
『えっ…あ、いや…喧嘩でもしに行ったのかなと思って…』
マイキー「喧嘩?別にそんなんじゃねぇって。ま、とりあえず一虎はもう帰らせたからさ、上がってい?」
『あ…どうぞ』
私はマイキーくんに手で家に入るように促せば、マイキーくんは嬉しそうに無邪気な笑みを浮かべながら家に上がった。
弾むように私の後ろを着いてくるマイキーくんをリビングへと招き入れた。
『なにか飲み物入れるね』
マイキー「ん」
キッチンで飲み物をグラスに注ぎながらマイキーくんを見れば、目をキラキラさせながら部屋中を見渡していた。
……いや、目をキラキラさせるほどの部屋でもないんだけど…なんて思いながらジュースの入ったコップをリビングのテーブルへと運んだ。
『はい、どうぞ』
マイキー「サンキュ。あ、これ名前にお土産」
そう言ってマイキーくんはテーブルの上に紙袋を置いた。
『ん?なにこれ?』
マイキー「名前と食べようと思って買ってきたんだ」
マイキーくんはニコッと笑いながら紙袋を開ければ、中からたい焼きを取り出した。
『あ…これ、あそこのたい焼き…だよね?』
マイキー「そ!俺らが初めて会った時に食べたたい焼き。覚えててくれたんだ?」
『そりゃあ忘れるわけないよ』
私の言葉に嬉しそうに笑うマイキーくん。
マイキーくんって可愛い顔してるよなぁ…
笑った顔はより可愛いし、肌は白いし…
学校でモテるんだろいいなぁ…いいなぁ青春…
そんなことを考えながらマイキーくんの顔を見ていれば、マイキーくんは少し恥ずかしそうに目を逸らした。
マイキー「……なんだよ、あんま見んな」
『あ、ごめんね?…せっかくだし冷めないうちにたい焼き食べよ?』
その言葉にマイキーくんは頷いて、二人で美味しくたい焼きを食べ始めた。
すると、マイキーくんは何故か私の顔をガン見してきた。