第6章 救世主
この時間に誰かが訪問してくることはあんまりないけど…珍しいなぁなんて思いながら早く出ないと…
『あ、ちょっと出てくるね?』
そう言って一虎くんの腕から抜け出そうとすればぎゅっと再び抱きしめられる。
一虎「行って欲しくない」
『ちょ…少しだけだから、ね?』
私は一虎くんの手を下に下ろせば諦めたのか仕方なく離れてくれる。
いきなりの訪問者に救われたと思いながら私はリビングを離れて玄関まで来ればそっと玄関の扉を開けた。
するとそこにはマイキーくんの姿があった。
『……!マイキーくん!?』
マイキー「よっ。たまたま通ったから遊びきちゃった」
『バイクの音しなかったけど…歩き…?』
マイキー「名前がバイクで来るなって言ったから歩きで来た。入ってもい?」
マイキーくん…君のおかげで私は助かったよ…一虎から開放されたよ…ありがとうマイキーくん…!!!
そんなことを思いながら喜びを噛み締めていれば、マイキーくんは家の中に入ろうとしてくるので私は慌ててマイキーくんを止める。
『ちょ、あの、今日は…その…』
別の中学生家に連れ込んでるとか思われたくない…!
マイキーくんには申し訳ないけど、これは阻止しなければ!
マイキー「なに?ダメなの?」
防止する私に不満そうに唇を尖らせるマイキーくん。
いや、可愛いけど…!今はそれどころでは無い。
すると、ふいにマイキーくんの視線が下へと向いた。
どこ見てるんだろうと首を傾げればマイキーくんの顔色が変わった。
マイキー「……もしかして、男?」
『えっ…いや、その…違うよ…!?』
マイキー「だって男もんの靴あるし」
『それは、そのっ……』
一虎「名前まだ?てゆうか誰来たの?場地?」
言い訳出来ずに目を泳がせていれば、リビングの方から声が聞こえたかと思えばタイミング悪く一虎くんが出てきた。
オーマイガー…。