第5章 ペヤング
一虎「敏感すぎない?」
『っ、それセクハラ…!』
一虎くんは私のお腹辺りを触りつつ、どんどん手を上に滑らせてくる。
一虎「いいじゃん別に。減るものでもないし」
いやいやいやいや、減るよ!?
身体は減らないけどメンタルってゆうのがゴリゴリに削られてるよ!?
胸の辺りまで手が入ってくれば、私は慌ててその手を押さえる。
『本当にやめな…って…こうゆうのは好きな子としな?ね?』
一虎「名前のこと好きだからする…ダメ?」
『好きって…会ったばっかりだしそんなことあるわけ…っ』
一虎「……会ったばっかりでも好きになることってあるよ」
服に手を入れたまま耳にキスし甘噛みをしてくる一虎くん。
無理…中学生とこんなこと…!!!
私は目をぎゅっと瞑り耐えるも、耳辺りの擽ったさに手の力が無くなり、手に持ってた洗いかけのグラスをシンクの中に落としてしまい音を立てながら割れた。
一虎「あーあ、割れちゃったじゃん。そんなに耳がいいんだ?てゆうか、名前今日はどんな下着つけてんの?見たい」
『見せるわけないでしょっ…!ねぇ、ほんっと…帰りなって…!』
抵抗してみても流石は男の子。
力の差では負けてしまう。
あんなに人に対して嫌味言ってたのに、二人になった瞬間デレデレなの一体何…!?
大人なのに恋愛経験が少ない私には刺激が強すぎる…!
一虎「それ抵抗してるつもり?」
『っ…』
仮にシたとして、一虎が裏切って私の事周りに言いふらしたら……私は児ポで強制逮捕……やだやだやだ本当にやだ。
年下と絡むってこんなに恐怖なんだ…あぁ、どうしよどうしよ…まじで…とりあえず一虎は頭がおかしい子…
色々考えるもどうしたらいいか分からなくなり生理的に涙目になっていれば、家のインターフォンが部屋中に鳴り響いた。