第5章 ペヤング
………結局自宅に来てしまった。
来る途中色々話して、場地くんと千冬くんの名前も教えてもらった。
なんでこうなったんだろう…って考えながらペヤングの湯切りをする。
この一つのペヤングを育ち盛りの3人で分けて食べるとか…足りなくない?大丈夫なのかなあの子たち…
まぁ、おやつだからいいのかな。
そんなことを思いながら、出来上がったペヤングをリビングで待つ3人の元に持っていく。
『はい、出来たよ〜』
ペヤングをテーブルに置くも3人は何故かどっかを見ていてこちらを向かない。
なんだろうと思いながら3人の目線の先を見れば、私の洗濯物があった。
『えっ、ぁぁぁあ!!!!』
その中でも一際目立つ下着が目に移り私は慌てて洗濯物をベッドの中に隠す。
『……見てないよね?ね?』
千冬「み、見てない…ッス」
見てないのに顔真っ赤なの…なんなの千冬ちゃん?
でもめちゃくちゃ可愛い…何この子。
場地「女ってあーゆうの履くのか」
『見たね…!?そんなの見なくていいから冷めないうちにペヤング食べな…ね?』
場地「そうだった、先食うわ」
そう言って場地くんはペヤングを食べ始めた。
その様子に私はホッとしてみんなとテーブルを囲んで座る。
いきなり訪問されるとこんなにも大変なんだ…。
今度から浴室乾燥機使おうかな…。
まぁ中学生の子供に見られても別になんともないけど…と思えば、一虎くんと目が合った。
目が合った一虎くんはニヤニヤしながらこちらを見てくる。
『な、何…?』
一虎「いや?別に?」
言いたいことあるなら言えや…一虎ァ…
相手の態度に再び苛立ちが込み上げてくるが、美味しそうにペヤング食べてる場地くんが可愛かったので私はその場を抑えた。