第5章 ペヤング
場地「おせぇよ一虎」
一虎「あーごめんって。来る途中に変な女とぶつかってさ…」
そこに居たのは先程ぶつかった羽宮一虎という男だった。
ダルそうにこちらに歩いてくる彼。
私には気付いてないのか、黒髪の子に向かって先程よ出来事を話し始める羽宮一虎。
いやいやいやいや、どうゆうことなの!?
私さっきコイツから逃げてきたんだけど…!?
そんなこと思いながら近付いてくる彼を見れば、相手も私の存在に気がついたのか驚いたような顔をした……が、すぐに口角を上げて笑いかけてきた。
一虎「あれ、さっきの…"ビッチのお姉さん"じゃん。なんでここいんの?」
ビッチのお姉さんだけを強調して言ってくるこの男。
なんで私がビッチ扱いされなくちゃいけないの…!
意味わからないんだけど…本当に苦手…この人……。
場地「あ?びっち?」
千冬「……びっ……」
黒髪くんはポカンと口を開けて首を傾げている反面、金髪の子は顔を赤くしながら私の事を見てくる。
いや、本当にやめて?ビッチじゃないから本当に。
このバナナ乗っけたような頭のやつ本当になんなの…!?
印象操作すっごいしてくるんだけど…!!!
『あのね、私はビッチじゃないから…!』
一虎「いや、ビッチだろ。この人三ツ谷とヤってr…!」
『いい加減にしな?いい子だね〜一虎くんは。次言ったらまじで許さないからね』
私は慌てて一虎くんの口を塞いだ。
いい子だから言わないでねと伝え頭をそっと撫でた。
その様子に何が何だかわからない黒髪くんは袋から何かを取り出せば私に差し出してきた。