第5章 ペヤング
?「お前、三ツ谷の女?」
なんか…デジャブ感凄いんですけど?
三ツ谷くんにはマイキーの女って言われて、今度は知らない人に三ツ谷の女って言われて………って、この子三ツ谷くんの知り合い…?
『三ツ谷くんの女ではないですけど……てかキミ三ツ谷くんの知り合い…?』
?「まぁ知り合いっちゃ知り合い」
『そう…じゃあ私帰るんで携帯返して』
三ツ谷くんの知り合いと言えど私には関係ないし?
関わらなくていいよね、そうだよね。
私は携帯を返してもらおうと手を伸ばせば、彼は携帯を持ってる手を上に挙げた。
『……は!?ちょ、何してんの…!』
?「俺今暇だからさ、もう少し話そうよ」
『嫌です。私は帰ります』
?「三ツ谷くん昨日と今朝はありがとうって何?付き合ってないのにお泊まりでもしたの?お姉さんくそビッチじゃん」
『ちがっ…!そんなんじゃないから!早く返して…!』
いくら手を伸ばしても、自分より背の高い彼に届くわけもない。
人のメール読むとか人としてどうかしてるし…人のことクソビッチって言った?言ったよね!?初対面で失礼すぎない!?
数分前ながら携帯した自分を心から恨みたい。
『人のメール勝手に読むとか!プライバシーの侵害なんだけど!!!』
?「なんで?読まれてまずい内容だった?」
私が怒る反面、相手はヘラヘラ笑っている。
その様子に私は更にイライラが増す。
なんなのコイツ…!!!本当にイライラする…私こんなにイライラすること最近なかったよ!?
『アンタねぇ…!!!』
私がキレてる中に気にせず顔色も変えない相手は、私の携帯をいじった後に携帯を簡単に返してくれた。
?「うるさいから返す」
………わからない、何この子。
何度も言うけど何この子。