第4章 家庭的な男の子
って……お風呂まで入ってその上着替えまで借りちゃって…泊まる気満々じゃん私…!
そんな事を考えながら居間に戻ってくれば、川の字の様に布団が引いてあった。
ルナ「お姉さん一緒に寝よ!」
マナ「ダメ、お姉さんはマナと寝るの…!」
右手にはルナちゃん、そして左手にはマナちゃん。
あれ、ここは天国かな…可愛い子に取り合いされてる私って世界一幸せものでは?
三ツ谷「ほらお前ら、あんま取り合いすんな…よ…って、おまっ…!」
ルナマナの明日の用意をしていた三ツ谷くんが布団の方に来たかと思えば、何故か顔を真っ赤にしてこちらを見ている。
『え?三ツ谷くんどうしたの?』
三ツ谷「どうしたのじゃねぇよお前…っ、なんでTシャツ一枚しか着てねぇんだよ」
『………ん?』
三ツ谷「ん?じゃねぇ…!ズボンとTシャツを用意しといただろ!」
……待ってくれ三ツ谷くん。
ズボンなんてどこにも無かったよ???
私が見た時はTシャツしか置いてなかったし、メンズ物だから大きめでワンピースとして着ろってこのかと思ってたんだけど?
待って待って待って、これじゃまるで私が変態みたいじゃない?
やめてくれよ…私は健全な女の子だから…!!!
『あの、誤解してるようだけど…Tシャツしか置いてなかったよ?メンズ物だから大きめでワンピースみたいに着ろってことなのかなぁって思ってたんだけど…』
三ツ谷「…………」
ズボンなんて置いてなかったと伝えるものの、聞いてるのか聞いてないのか分からず三ツ谷くんはずっと私の足元を見ている。
三ツ谷くんあんまり見ないでくれよ…スタイル抜群じゃないからあんまり見られたくないのだが!?
目線が気になり過ぎて凄く居心地が悪い……!
三ツ谷くんから目を逸らせばルナマナに再び引っ張られ、2人の布団の間に座らされた。