第22章 トラウマ
朝からこの光景はなんだろうか。
イケメン年下3人と一緒にテーブルを囲んで朝食タイム。
私の人生にこんなことがあるなんて思いもしなかったな…不良に好かれるタイプではないんだけど……
そんなことを考えながる朝食を食べていれば、ふと春ちゃんを見ればめちゃくちゃ灰谷兄弟のことを睨みつけていた。
……めちゃくちゃ睨んでない?
え、もしかして仲悪い…!?
抗争とか勃発する系……?
……いやいやいや、ないでしょ…
そもそも私の家で喧嘩とかやめてね?
家壊されそうだから。
独り言を心の中で呟きながら朝食を食べていれば、ふと合鍵の事が気になり蘭ちゃんに声をかけた。
『あのさ…そろそろ合鍵返してくれない?』
蘭「なんで?」
『いや、なんでって聞かれても…』
なんでって…なんで?
こっちが聞きたいんだけど…
そんなことを思っていれば、春ちゃんが私に向かって手の平を差し出してきた。
『……ん?この手は何かな?』
三途「オレにも合鍵寄越せ」
『……はい!?なんでそうなる…!?』
意味のわからない要求につい声を上げてしまう。
そんなにこの家が好きなのか…この子達は…
綺麗なアパートじゃないけど…狭いし。
『合鍵はちょっと…』
三途「なんでコイツだけ」
『いや、私が渡してるわけじゃないならね!?勝手に持ってただけだから…それに返してくれないし……そもそも合鍵はそれしか持ってないんだよね』
竜胆「作ればいいじゃん」
『………いや、そうゆう問題じゃないよ?』
何を言い出すんだこの子…なんて思いながらふと時計を見れば、もう家を出る時間になっていた。
『あ、私もそろそろ出ないと。合鍵持ってるんだから戸締りしてね?仕事行ってくるから後はよろしくね』
蘭「ん」
テレビ眺めながらのんびりしている蘭ちゃんの信用ならない返事を尻目に私は支度をして仕事へと向かった。