第22章 トラウマ
『ん…んん……』
深い眠りの中、夢に春ちゃんが出てきた。
春ちゃんは私に背を向けてどんどん去っていってしまう。
『まっ……て………んぐっ…!』
その背中を追いかけようとすれば、現実の私は勢いよくベッドから落ちて私は痛みで目を覚ました。
『いった………』
眠さで朦朧としている中身体を起こせば、リビングから寝室を見て"何してんだ"と言わんばかりにこちらを見てくる春ちゃんの姿があった。
『あ…春ちゃん』
三途「何してだお前」
『え?あ、いや…その……嫌な夢見て…』
三途「嫌な夢?」
『春ちゃんが…いなくなる夢。折角仲良くなれたのに悲しすぎる夢だよね……でも春ちゃんいて良かった!』
私は寝室から春ちゃんの近くに行けばそのまま腰を落とした。
三途「………」
『春ちゃん…ひとハグしていい?』
三途「は?来んな」
『え?いいの?やった!』
私はそのまま春ちゃんにぎゅっと強めに抱きついた。
三途「テメェっ…!離れろっ…!」
春ちゃんの体温が心地よくて再び眠くなりそうなくらいホッとしてる自分がいる。
『春ちゃんのぬくもり〜』
三途「ッ…テメェまじでぶち犯s」
?「朝から熱烈だな〜、それ浮気じゃね?」
聞き覚えのある声に私と春ちゃんは一時停止し、声の主の方に目線を送った。
するとそこには蘭ちゃんと竜ちゃんの姿があった。
『蘭ちゃんに竜ちゃん…!?なんでここに…?』
蘭「別に?自分の家に帰ってきただけだけど」
『…ん?ここ蘭ちゃん家じゃないけど?』
蘭「お前の家はオレの家だから」
何を言ってるんだこの子は。
そもそも何故部屋に入れた?
『蘭ちゃん?なんで家に入れた?』
蘭「ん?もちろんコレ」
蘭ちゃんはニコッとしながら私の家の合鍵を見せつけてくる。
合鍵まだ持ってたんかい…!!!!
色々ありすぎて忘れかけてたわ!!!