第22章 トラウマ
『春ちゃん?なにこれ』
手に取った物を見れば、それは避妊専用のゴムが入った小箱だった。
私はそれを見た瞬間に色々と頭に過ぎる。
…これは春ちゃんが個人的に買って、袋から取り出すのを忘れたのか……それとも意図的に購入したのか……え、どっち?
これで個人的に買ったものだったら気まづいよね?
でも見て見ぬふりはもう不可能だよね!?
春ちゃんもそうゆうお年頃だろうし…こうゆう場合どうしたら……
そんなことを考えていれば、春ちゃんは顔色一つ変えずにこちらを見ている。
『…………え?』
何故顔色一つ変わらない……?
春ちゃんの反応に私の方が混乱してしまう。
すると、春ちゃんは私の手から箱を取り返し少し眺めてから口を開いた。
三途「オレ専用」
『…………はい?』
三途「オレ専用だから使うんじゃねぇぞ」
『……え?どうゆう……』
三途「頭を使えポンコツ」
『ポンコツって……今日は疲れてるから頭の調子が悪いだけで…』
三途「オレ専用だからコレは使うんじゃねぇって言ってんだよ」
『…いや、使わないよね?普通に考えて……私女だし』
三途「他の奴とヤんなよ」
『ヤるわけないでしょ…!?どんだけ尻軽なの私…』
この子何言ってるんだろうなんてボーッと考えていれば、春ちゃんはいきなり立ち上がればこちらに近付きそのまま私を担ぎあげた。
『へ?ちょ、春ちゃん…!?』
春ちゃんは何も言わずに私を担ぎあげたまま寝室へと向かった。