第22章 トラウマ
私も春ちゃんの後を追ってリビングへと向かった。
『ちょっと、春ちゃん?いきなり来てどうしたの…?』
リビングに立ち尽くす春ちゃんに声を掛けてみるも、何故か私が飲んでいたビールの缶とケーキを見ていた。
三途「んだよ、この不健康丸出しのメシは」
『え?あ、今日はたまたま…』
……食生活を心配してくれてる?
そんなわけないか……
相変わらず絡みずらいなぁ…なんて思っていれば、春ちゃんはその場に腰を下ろした。
三途「居留守使おうとしやがったな」
『………え?』
いきなりの言葉に私はポカンとしてしまう。
居留守って…普通に考えていきなり玄関のドア蹴られてたら怖くて出れないよね!?
しかも…今は夜だよ?尚更怖いよね…!?
自分が怖いことしてるって気づいてない…?
『あのさ…春ちゃん』
玄関蹴る前にインターフォン鳴らしてと伝えようとするも、春ちゃんはマスクを外し私の食べてたモンブランを食べ出した。
その様子に私は瞬きの回数が増える。
三途「甘ェ」
『……………………』
春ちゃん…それは関節キスでは……?
この子は何も気にしないのか…??
そんな疑問を抱きながら春ちゃんの様子を見ていれば、春ちゃんとパッと目が合った。
『あ…………』
三途「お前うぜェな」
『え??いきなり何!?』
三途「いつもと違ぇし、冴えねぇ顔してる」
『それってどうゆう…』
三途「元気ねぇってことだ、察しろ」
この子人の気持ちが分かるのか…なんて失礼な事を思いながら少し俯けば、春ちゃんはいきなり立ち上がり家を出て行ってしまった。
『え?春ちゃん…!?』
なになになに…行動が読めないって…!
…もしかして、気分損ねちゃった?
……怒らせちゃったかな…
そんなことを考えては、私はガクッと肩を落とした。