第21章 打たれ弱い子
私はお風呂から上がりパジャマに着替えれば、お風呂に入っている間に回しておいた洗濯物をカゴに出す。
浴室乾燥にしたいけど、竜胆とかお風呂使うなら邪魔になるよね…今日は寝室に干そうかな。
カゴに入った洗濯物を抱えてリビングを通り寝室に行けば洗濯物をさっと干す。
洗濯物を終わらせれば、リビングにいる竜胆の様子を伺う。
するとソファーに横たわりながら眠ってしまっていた。
『…竜胆寝てる…』
ソファーの近くまで来ればつい寝顔を見る。
可愛い…赤ちゃん…???
可愛いから写真撮ろうかな…ちょっとだけ…
私は携帯を手にすれば、竜胆の寝顔を5枚くらい撮った。
蘭「…何してんの」
いきなり聞こえた声に、ビックリして肩を震わせては慌てて携帯を隠し声のする方に目を向ける。
『!!!ら、らららららら蘭ちゃん…!』
蘭「動揺し過ぎ」
『だ、だっていきなり現れるから…!』
蘭「いきなり現れちゃダメ?何かやましいことでもしてたのか…ふーん」
『いや、し、してないけど…』
よりにもよって何故タイミング良く帰ってくるんだ蘭ちゃん…!
めちゃくちゃ気まずい…!
人の弟を盗撮してる女…うわ、我ながらキモすぎる私…
罪悪感とキモさに押しつぶされそうになりながら俯いていれば、蘭ちゃんは手にぶら下げていた袋を手にキッチンに行けば何かを冷蔵庫へと入れた。
…何入れたんだろう…
そう思っていれば、蘭ちゃんはリビングへと戻ってきては私の傍に寄ってきて腰を下ろした。
蘭「さっきのこと竜胆に言っていい?」
『……えっ、あ、いや…それは…その……』
蘭「やましいことしてないんだから言ったっていいだろ」
『……ごめんなさい』
蘭「…タダじゃ黙っておけないなぁ」
……やばい。
金か?金を要求されるのか…!?
待ってくれ…私借金まみれじゃん???
そんなことを思っていれば、いきなり蘭ちゃんに手を掴まれ、そのまま手を引かれ寝室へと連れていれた。
『えっ、ちょっ…蘭ちゃん…!?』