第20章 合鍵事件
あれから私たちはラーメンを食べ終え、お金を支払い外へと出た。
竜胆「ごちそうさま」
外に出るなりごちそうさまと伝えてくれる竜ちゃん。
本当にいい子ね…兄弟ってこんなにも性格が違うものかね…。
『どういたしまして。じゃあ私はそろそろ帰るね?二人も気をつけて帰ってね』
蘭「竜胆気を付けて帰れよ〜」
……ん?竜胆気を付けて帰れ?
その違和感のある言葉に私は蘭ちゃんを見た。
『蘭ちゃん?帰らないの?』
蘭「帰るけど?お前ん家♡」
『…………………………はい???』
何を言ってるのこの子…。
もうラーメン食べたんだから用ないでしょ…合鍵を返して早く帰ってくれ切実に。
竜胆「兄ちゃん名前ん家泊まんの?」
蘭「暇だから」
『我が家で暇つぶししないでもらってもいい?』
竜胆「じゃあ…オレも行く」
……んんん?今なんて???
竜ちゃんも家に来るってこと???
どんだけ暇なの君たち……
まぁ蘭ちゃんだけより竜ちゃん居た方がいいし、しょうがないか……いやいやいや良くないでしょ?
私明日仕事だし…!!!
『あの…私明日仕事だから』
蘭「平気だって。家のことは任せとけ」
『任せられるか。不安すぎるわ』
竜胆「邪魔はしねぇから」
『でも……』
二人を泊めれるほど広い家ではないけど…断ったところで大人しく帰るような子じゃないだろうなぁ…特に蘭ちゃん。
まぁ蘭ちゃんの面倒は竜ちゃんに見てもらえばいっか。
そんなことを考えていれば、蘭ちゃんは待ちきれなかったのか来た道を歩き出した。
蘭「早く帰んぞ」
『ちょ、まだ許可してないってば!』
先を歩く蘭ちゃんを私は慌てて追い掛け、その後を竜ちゃんも着いてきた為そのまま仕方なく自宅へと向かった。