第20章 合鍵事件
店内に入れば空いてる席に着いた。
蘭「何にしよっかなぁ」
席に座ればすぐにメニューを開いて見る蘭ちゃん。
私も一緒にメニューを見ていれば蘭ちゃんは急に携帯を取り出して誰かに連絡をし始めた。
…誰に連絡してるんだろう
そう思いつつ蘭ちゃんを見ていれば、バチッと目が合った。
蘭「ん?なに?」
『…いや、別に』
私はすぐに目を逸らし再びメニューを見れば、蘭ちゃんはニヤニヤしながらこちらをじっと見てくる。
蘭「気になってんだ?連絡してる相手」
『気になるってゆうか…また女の子と連絡とってるんだろうなぁって思っただけ』
蘭「嫉妬?」
『いや、なんでそうなる?』
蘭「私と居るんだから私だけ見てよって顔してた」
『してないです。それは蘭ちゃんの勘違い。そんなこといいから早くラーメン選んで頼もう?』
蘭「なんか名前ってオレに冷たいよな」
『変なこと言ってるからだよ』
私はラーメンを選びながら蘭ちゃんと適当に会話をしていれば、いきなり目の前にいた蘭ちゃんは立ち上がり私の隣へと移動して座った。
『ちょ、なに……どうした……?』
蘭「蘭ちゃん寂しいなぁ」
そんなことを言いながらぐっと距離を縮めて顔を覗き込んでくる蘭ちゃん。
……いや、近い近い近い。
その顔面で人の顔を覗いてくるのはやめてください本当に。
気まづい空間にあまり蘭ちゃんの顔の方は見ずに逸らしていれば、店内にお客さんが入ってきたかと思い目を向ければそこには竜ちゃんの姿があった。