第20章 合鍵事件
家の外に出れば、集会に向かう二人と軽く言葉を交わせば私はそのまま二人を見送った。
二人の背中が見えなくなれば、私は手に持っていた三ツ谷家の合鍵を目線の位置まで上げてじっと眺める。
『……人生初の合鍵……』
やばい…なんだろう。
この味わったことの無い気持ちは……
三ツ谷くんとかルナマナに会いたくなったらいつでも来ていいってことだよね?
幸せすぎか?
『とりあえず無くさないように大事にしまっておかないと………』
私は鍵を無くさぬように鞄の中のポーチに入れた。
とりあえず家に帰ろう…。
めちゃくちゃ家を開けてしまった気がする。
今日は特に予定もないし、ドラケンくんと場地くんに服でも返しに行こうかな…後千冬へのお詫びを………あとなんだっけ…あり過ぎて忘れそうなんだけど…
そんな事を考えながら家までの道を歩く。
なんか今日はすごく眠気がやばいなぁ…
相当疲れてるな私。
今日こそはゆっくりと自宅でのんびり過ごす!
明日からまた仕事あるし、今のうちにしっかり休んでおかないとだよね。
…そういえば…家に何も無いし、コンビニで何か買っていこうかな〜……
缶チューハイも買っとこうかな…後おつまみと………
色々買いたいものを考えながらコンビニの前まで来れば自動ドアを通り店内に入れば、視界に見慣れた姿が立っていた。