第19章 甘えること
朝食を食べ終えれば、三ツ谷くんとドラケンくんは特服に着替え家を出る準備をしている。
家主が出るなら私も早めに帰らないと、と思い帰る準備を始める。
すると、ドラケンくんに声を掛けられる。
ドラケン「お前は来ねぇの?」
『…え?』
ドラケン「集会」
……いやいやいや、なんで???
その質問はどうゆうことなの???
行くことが当たり前みたいなノリで質問されても…
『いや、私は行かないよ?』
三ツ谷「来ればいいのに」
『…いやいやいや、私は一般市民なので…』
ドラケン「来たくねぇならしかたねぇけど。集会いつものとこだから気が向いたら来いよ」
そう言ってドラケンくんは外に出て行ってしまった。
来いと言われても…絶対行かないけど。
私的にはだいぶトラウマなんだよね…集会…。
そう思いながらドラケンくんの背中を追うように自分も家から出ようとすれば、三ツ谷くんに後ろから肩をポンポンと軽く叩かれた。
『?どうした?』
三ツ谷「コレ、渡しとく」
そう言って手渡されたのは三ツ谷くん家の鍵だった。
『…え?これは……』
三ツ谷「妹達もまたお前に会いたいと思うし、好きな時に来ていいから」
『そ、そんな…家の鍵とか…受け取れないよ…』
自分の手に乗せられた鍵を見ながら動揺していれば、三ツ谷くんは私の顔に顔を寄せた。
三ツ谷「お前だから渡す。だから持っといて」
『……………は、はい……』
三ツ谷「ん、偉い」
そう言って頭をポンポンしてくる三ツ谷くん。
年下に頭ポンポンされてときめく私って……
大人になって頭を撫でられることなんてないから少し恥ずかしいものの顔に出さないように耐える。
そしてイケメンの圧に頷くことしか出来ずについ受け取ってしまった家の合鍵。
あぁ…とてつもなくいけない事をしている気分が否めない……
受け取ってしまった罪悪感に押し潰されそうになるも、自分だから渡したと言われたことに信頼されているのかと嬉しい気持ちもあるなぁ…なんて思いながら、三ツ谷くんと外に出た。