第19章 甘えること
三ツ谷「そんなに酷くはねぇけど少し赤くなってるな」
三ツ谷くんはどこからか冷えピタを取り出せば、そのまま私の手に張りつけ紙テープで固定してくれた。
『ごめんね…手間かけて…』
三ツ谷「別に?大怪我にならなくて安心した」
……スパダリってこうゆう人の事言うのだろうか…三ツ谷くんを見るといつもそう思ってしまう。
いや、ドラケンくんも負けてないな…
そんな事を考えながら冷えピタが貼られた手を見ていれば、途中まで作っていたオムライスが出来上がったのかドラケンくんはテーブルまで運んでくれた。
ドラケン「出来たぞー」
『あ、ドラケンくん任せてごめんね…?ありがとう』
ドラケン「別に…元はと言えばオレが」
三ツ谷「…オレが?」
『私の不注意だから2人とも何も気にしなくていいよ、ね?…食べよっか』
三ツ谷くんがお風呂に行ってる間、なにかやましいことでもあったのかと思われたらドン引き案件な為、私は何とか誤魔化しその場を納めみんなで夕食を食べ始めた。
三ツ谷「…つか、ドラケンなんで来たの?何かあったか?」
ドラケン「あー、特に用はねぇけど…昼間バイクのメンテ誘ったのに断ったからまたチビ達の世話に追われてんのかと思って様子見に来ただけ」
………昼間…私か?
私が三ツ谷くん拘束してた時間帯?
私か!!!邪魔したの!!!
ごめんねドラケンくん…私が三ツ谷くん独り占めしてたよ…
三ツ谷「あぁ…昼間はちょっと用事あってさ。妹達は今日友達の家に泊まってくるらしいから、少しのんびりできるって感じ」
ドラケン「お前もたまには休めよ」
三ツ谷「はは、さんきゅ」
……何だこの空間…めちゃくちゃ癒されるしほっこりするんだけど…!
仲良しでいいね、2人とも……
親の目線で2人を見ながらオムライスを食べていれば、ドラケンくんが私を見ながら口を開いた。