第19章 甘えること
ドラケン「大丈夫か?」
『あ、うん!大丈夫だよ。ありがと』
暫く冷やした後に、ドラケンくんは私の手を取り火傷の跡を眺める。
ドラケン「…少し赤くなっちまったな」
『ほっとけば治るよ、このくらい』
ドラケン「…変なこと言って悪かったな。嫌…だったよな」
『あ、いや…その事なんだけど…嫌とかじゃなくて驚いたってゆうか……その、私でよければいつでも甘えてきていいからね…!?』
その言葉にドラケンくんは驚いたような表情をした後、少し嬉しそうに顔の表情を緩ませた。
ドラケン「お前ってお人好しなんだな」
『別にそんな事…』
言葉が言い終わる前に、ドラケンくんは私の手を引き寄せてはその場でぎゅっと私の身体を抱きしめてきた。
……この子は本当に中学生なのか……
力強いが優しく包んでくれるドラケンに少しときめいてしまう。
中学生にときめく私って…
そんな罪悪感も湧くものの、ハグはストレス軽減にも役立つしお互いウィンウィンだからよしとしよう。
そう思い、私もドラケンくんを抱き返そうと思い手を伸ばした瞬間三ツ谷くんの声が聞こえて私はフリーズした。
三ツ谷「風呂上がった……って、ドラケン?つか何してんだお前ら」
『え"…あ、その…』
三ツ谷くんの言葉にドラケンは私からスっと離れればそのまま肩を抱いてきた。
ドラケン「料理してる最中、コイツ立ちくらみしたみたいだから介抱してただけだ。手も火傷しちまったみてぇだし、手当てしてやれ」
そう言って三ツ谷くんの方に私を押し出すドラケンくん。
するとドラケンくんはすぐに背中を向け、料理の続きをしてくれた。
……優男!!!
いい子すぎるのだが…ありがとうドラケンくん…。