第19章 甘えること
中学生とはいえ…こんな顔面偏差値高いイケメンを甘やかすって難易度高めでは……!!!
それにしても距離が近いのだが…?
まぁでも…三ツ谷くんだってまだ若いし…たまには甘えたいよね。
大人の私だって人恋しくなったり甘えたいなって思うことあるし。
私が三ツ谷くんを甘やかしてあげよう、うん。
『三ツ谷くん、お姉さんにどんと甘えてきていいよ』
三ツ谷「え?」
『いつも妹達の面倒見てるし、たまには三ツ谷くんも甘えていいんだよ。それに私みたいな赤の他人の方が甘えやすいかなぁ…なんて』
三ツ谷くんは少し目を見開いて驚いたような顔をした。
そして少し考えた後、いきなり私の腕を引っ張ったかと思えばそのまま強めにぎゅっと抱きしめられた。
『あ…ちょっと苦しい…』
三ツ谷「我慢しろ。ま、今日は名前の事独り占めできるし、思う存分名前に甘えよっかな」
『独り占めした所でそんな得はしないと思うけど…三ツ谷くんが満足するならいつでもどうぞ?』
強い力に潰されそうになりながらも、三ツ谷くんが甘える気になってくれたことが何だか嬉しかった。
私の体を抱きしめてくる三ツ谷くんの背中に手を回せば私もぎゅっと抱き締め返しそのまま頭も撫でてあげる。
三ツ谷「なんか…すげぇ落ち着く」
『そう…?良かった。…やっぱり人肌って落ち着くよね〜…』
三ツ谷「人肌っつーか…お前だから」
三ツ谷くんの言葉に私は驚いた。
三ツ谷くんにそんな好かれてると思ってなかったからなんかすごく嬉しいんだけど…!?
『………………あ、えっ?そ、そう…!?ありがとう…?』
三ツ谷「このまま時が止まればいいのに」
その言葉に三ツ谷くんの疲労や苦労が混ざりあってるのでは…なんて考える。
三ツ谷くんはリラックス出来ているのか、私の肩に顎を乗せて更に密着してくる。