第19章 甘えること
私は三ツ谷くんの言葉をあまり気にしないようにしつつ話の話題を変える。
『やっぱりルナマナ居ないとしんみりしてるね…』
三ツ谷「まぁ、いつも賑やかだからな。でもたまにはこうゆうのもいいよな」
『そうだよね……って、そもそも私いるから三ツ谷くんゆっくり休めないよね?』
そうだよ…ルナマナ居ない間くらいは一人でゆっくり休めるはずなのに、私がいることによってゆっくり休めないよね?
私が気まずそうに言葉を紡げば、三ツ谷くんは私の肩をそっとポンポンと叩いた。
三ツ谷「オレが好きで呼んだんだし気にするなって。確かに一人の時間も大事だけど、いつも賑やかだと一人になった時の孤独感っつーか…落ち着かねぇってゆうか…そんな感じだからさ」
どこか切なそうな表情を浮かべる三ツ谷くん。
三ツ谷くんも妹の面倒とか、家事したり、その上学校にも行ってて大変だよなぁ……自分の時間なんて殆どないんじゃないのかなって思うくらい忙しいんじゃ……
『…あのさ、…三ツ谷くんって人に甘えたことある?』
三ツ谷「…は?」
『あ、いや…親御さんも遅くまで働いてるみたいだし…三ツ谷くんの上にお姉ちゃんとかお兄ちゃんとか居ないから、甘えられてないのかなぁ…なんて思ったり…』
その言葉に三ツ谷くんは少し驚いたような顔をするも、すぐにニッと笑って私の顔を覗き込んできた。
三ツ谷「なに?甘えさせてくれんの?」
『えっ…あっ……』
少し下に向けていた視線を前に向ければ顔の近い三ツ谷くんと目が合った。