第18章 最低な出会い
あれから私たちは近くのファミレスに入った。
店内に入れば、店員さんに案内された窓際の席に座る。
荷物を隣に置けばすぐにメニューを開く。
『何食べようかなぁ…あ、三ツ谷くんは好きなの頼んでいいからね』
三ツ谷「おう…でもマジいいのか?奢りとか」
『私が三ツ谷くん連れ回してるんだし、気にしなくていいよ?せっかく三ツ谷くん自分の時間だったのに、私が邪魔しちゃって…ほんとごめんね?』
三ツ谷「別に全然いいけど。いつも妹達いるから一人の時間とか退屈だし、やることも特にねぇしな。一人よりお前といたほうが楽しいから」
……いい子すぎんか…。
三ツ谷くん…今すぐハグしたいこの気持ち。
そんな気持ちは抑えつつ、メニューを眺めお互いに食べたいものを注文した。
そして、少ししてから三ツ谷くんの携帯が鳴った。
三ツ谷「わり、ちょっと出てくる」
そう言って三ツ谷くんは席を外した。
誰からだろう…なんて気になるがプライベートなので、そこは触れない。
三ツ谷くんが帰ってくるまで何となく窓の外を見ながら一人ぼーっとしていれば、ふと耳に聞き覚えある声が聞こえてきた。
?「最近会った女がアホ過ぎてさ」
?「どんな?」
?「詐欺に簡単に引っ掛かりそうな…アホ面」
この声は…………まさか。