第17章 男性への免疫
目を開くと、そこには黒髪のイケメンがこちらを見ながら横たわっていた。
えっ……誰…………。
待って、本当に記憶ない…
知り合いでもない……し……
そう思いながら相手を見ていれば、ふと顔から下に目をやれば相手が服を着ていないことに気付いた。
服……着てない!?!?!?
えっ、待って…脳内処理が追いつかない…!
追いつかない頭の中でふと嫌な予感が頭に浮かんだ。
まさか……
そう思いながら私はかけていた布団を少しめくって自分の身体を見た。
すると自分も相手と同じように服を着ていなかった。
私はそっと布団をかけ直した。
……………………うん、嫌な予感的中。
冷静を装いつつ、頭の中ではパニックを起こしている私。
百面相している私を見ていた相手が声をかけてきた。
?「覚えてねぇの?」
『えっ…あ、いや…その……』
?「その様子じゃ覚えてねぇな」
『えっと…私は一体………』
相手に聞くのは怖かったが、聞かなければ後悔しそうだと思いながら聞いてみた。
すると、相手は手を出し指折り数えながら話し出した。
?「お前が変態男に襲われそうな所をオレが助けたやった3万円。酔っ払ったお前をオレが介抱してやった3万円。お前が家に帰りたくないって言ったからここまで付き添ってやった2万円。甘えたいってゆうから甘えさせてやった2万円。全部で合計10万、払ってもらおうか?」
『……………………え?』
相手の少し早口な言葉に私はぽかんと開いた口が塞がらず理解不能になった。
待って…どうゆう事……
私はレンタル彼氏でも借りたのか?
お金を要求されるってことはレンタル彼氏かなにかだよね…?
昨日はただ会社の新入社員歓迎会に行っただけなのに…なんで10万飛ぶ…!?!?はいぃ!?!?