第17章 男性への免疫
『んん………』
寝ぼけて寝返りを打つ私。
あれから家に帰ったんだっけ……
目は閉じているものの、どこか頭の隅でそんなことを考える。
寝返りを打った拍子に何かが手に当たった。
またマイキーくんかイザナくんだろうな…なんて思い、ぎゅーしてやろうと考えながら目の前にいる人物を抱きしめ二度寝に入ろうと思えば、いきなり聞き慣れない声が聞こえてきた。
?「朝から大胆だな、お前」
…………………………ん?
この声は…マイキーくんでもイザナくんでもない……そもそも知り合いにこんな声の人居ないような……
声の持ち主を知り合いから探すも全く見つからず私は謎の冷や汗をかいた。
…待って、落ち着いて……
昨日の飲み会で誰かお持ち帰りしちゃったとか?
え、私がそんなことするわけ……
目を開けることが怖いこの状況。
ここは寝たフリして…相手が帰ったら起きればいいよね…?
とても私には目を開ける勇気がない…
酒に飲まれて男をお持ち帰りとか今までにない経験すぎてどうしよう……いや、逆にお持ち帰りされてたり……
それはないか。
抱きしめている手を離したいが、無駄に動くと起きてることがバレそうだからあんまり身動きが取れない。
そんな中寝たフリをかましていると、相手の手が私の耳元に添えられる。
え、なになになになに…なに!?
くすぐったいんですけど………!!!
そんな私の思いなんて知らずか、耳に指を這わせたかと思えば、そのまま首筋から鎖骨、鎖骨から肩にかけて指を這わされ、そのくすぐったさに私はつい反応を示してしまった。
『っ………』
?「やっぱり起きてんじゃん」
……バレた。
待って、絶体絶命のピンチ。
でもバレたからにはずっと寝たフリは出来ないよね…くっ………。
私はしかたなく意を決してゆっくりと目を開いた。