第17章 男性への免疫
あれから飲んだり食べたりし、歓迎会は終わった。
久しぶりに飲みすぎたのか眠気とフラフラ感があった。
立ち上がろうにもあんまり力が入らず、とりあえずタクシーでも呼んでおこうかと思っていれば一緒に飲んでいた男性に話しかけられる。
「名前ちゃん大丈夫?送っていこうか?」
『いや…大丈夫です…自分で帰れるんで…』
「そんなにフラフラで帰れる?送っていくよ、ほら」
男性は私の手を取れば立ち上がらせてくれた。
酔っていて回らぬ頭で何も考えられず、そのままお店を後にした。
〜 帰り 〜
タクシーに乗れば一瞬で帰れるのに…
なんて思いながら歩いていれば、少し肌寒くてお酒のせいかすごく眠くなってしまった。
『ん〜……眠い……』
「大丈夫?ちょっと休もうか?」
その言葉にふと前を向けば、そこにあったのはラブホテルだった。
『………え?』
ハッキリしない意識の中、ラブホの存在に一瞬フリーズした。
私ラブホ連れ込まれる…?
まさかね…なんて思いながら私は自分の自宅に向かう為歩き出す。
すると、男は私の手首を掴んできた。
「ちょっとだけ休もうよ」
『…いいです…帰るんで…』
「いいじゃん、少しだけ!」
そう言って私の手首を引っ張ってラブホの方へと向かう男。
その行動に私は酔っていても分かる程の嫌気が襲う。
『やだっ…!やめてください…!』
「減るもんじゃないじゃん」
『嫌です…!』
酔っていて力が入らないものの、相手の手を振りほどこうとするも全然離してくれない。
恐怖心に襲われ自然と涙が出てくる。
「っ…いででで!!!!!」
もう終わりだと思った矢先、男の痛がる声と同時に私の手首から相手の手が離れた。