第4章 家庭的な男の子
「お姉さんどっかいかねぇ?」
『いえ、大丈夫です』
「そんなこと言わずにさぁ」
『いや、本当に……』
ここ最近やたらと不良に絡まれる。なぜ。
絶賛変な人に絡まれ中の私…
私みたいな地味子に話し掛けて何が楽しいのこの人たち…
断ってもしつこく付きまとってくる不良に堪忍袋の緒がキレそうになれば、いきなり小さな女の子達が私の目の前に来た。
?「ちょっと、お姉さん嫌がってる!」
?「嫌がってる!」
『へ…?』
しつこい男たちにうんざりとイライラが募っていたが、いきなり現れた可愛い救世主にイライラも何処かに吹き飛んでしまった。
ツインテールの女の子と、お団子のような髪をした可愛い女の子。
一生懸命私を庇うかのように両手を広げている。
か、かわいい…って…!
こんな可愛い子に危険を及ぼす訳にはいかない…!
『お嬢さん、危ないから…ね?ありがとう、守ってくれて』
私は二人の頭をそっと撫でれば二人は嬉しそうに私に抱きついてきた。
?「お姉さん美人だし優しいから好き!」
?「好き!」
はぁ、かわいい…色々浄化されていく…
この時代私もこのくらいの子供が居てもおかしくないのかな。
ママに見られたりする???
そんな頭弱いような妄想をしていれば、男達は手出し出来なくなり逃げて行ってしまった。
そして少し離れた場所から男の子の声が聞こえた。