第17章 男性への免疫
私はあれから何とかマイキーくんを説得し、仕事に行くことが出来た。
仕事は案の定間に合わず遅刻。
普段から真面目に働いているお陰か、そんなに怒られることはなかったけど…気をつけないと。
〜 夜 〜
『はぁ…遅刻したせいで残業させられた…最悪……』
遅刻して怒られることはなかったものの、その代わり残業して行ってね、なんて言われてしまいこんな時間になってしまった。
仕事の疲れと残業を頼まれたせいで、自然と漏れる深いため息。
最近なかなか疲れも癒えないし、どっか旅行とか行きたいなぁ……温泉旅行とかいいなぁ…一人旅って憧れるけどまだ行ったことないし。
とりあえず、自然が沢山ある所に行きたいかも。
そんなことを思いながらいつもと同じ帰り道を歩く。
あ、そうだ。
今度イザナくんに会ったら昨日のこと聞いてみようかな…私失礼なことは…してないと思うけど記憶が無いから怖いし。
そんなことを考えながら、街中から離れた街灯の少ない道を歩いていれば鈍い音を立てて私は何かにぶつかった。
『うわっ…!?』
な!何!?電柱?いや…でもそんなに硬くないような……
暗くてよく見えないものの、私は目の前に立ちはだかる物に触れてみる。
すると、頭上の方から声が聞こえた。
?「ガキが、どこ見て歩いてんだよ…つうか、ベタベタ触ってくんな、だりぃな」
『……えっ?』
喋る電柱!?いやいやいや、そんなんあるわけないじゃん……え、何、人ですか?人なのか?
私は首を上に向けて声のする方を見た。
暗くてよく見えないものの、めちゃくちゃデカい人だと認識する。
………デカ…!!!!!
2メートル級??10等身くらいある?
そんなアホなことを考えながら立ち尽くしていれば、巨人さんの隣からも声が聞こえた。
?「さっさとどけよ」
『…………だそうですよ?』
?「お前の事だよ!女!」
『えっ?私!?私ただ歩いてただけなんだけど…てゆうかこの広い道でぶつかるってどうゆうことなんですかね……はっ、当たり屋……!!!』
?「お前みたいなちんちくりんに当たり屋したところで何も得られねぇだろ」
?「ばはっ♡」
待って、めちゃくちゃ腹立つよ?