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【東リべ】年の差男子に懐かれた【R18】

第16章 会いたくない人





『うわっ…!び、びっくりした…』


竜胆「あ、悪ぃ」


『あ、蘭ちゃんなら帰ったよ?』


竜胆「ん、オレも帰る」


『あ、うん…気をつけて帰るんだよ?』


竜ちゃんは靴を履けば再びこちらを向いた。

すると、いきなり私の手を取れば手の上に小さいメモを手渡してきた。


『えっと…これは』


竜胆「オレの連絡先。じゃ」


それだけ言い残せば、すぐに手を離し帰って行った。



竜ちゃんの背中を見送れば、手にあるメモに目をやった。
そこには殴り書きされたような字で連絡先が書いてあった。


…また知り合いが増えてしまった…
しかもヤンキー…はぁ……なんで最近ヤンキーばっかり…

そう思いながらもリビングに戻れば、鶴蝶くんが飲み物を飲みつつ座っていた。

私も腰を落とせばその場に座る。


『あ、鶴蝶くん…なんか慌ただしくてごめんね』


鶴蝶「いや、別に…お前顔が疲れてるぞ」


『えっ、そうかな?』


鶴蝶くんの言葉に私は自分の顔に手を置く。

ずっと静かでのんびりな生活だったのに、いきなりヤンキーに絡まれるようになって常に誰かが居る…みたいな生活に激変したから少し疲れたのかもなぁ……


『…なんか、年頃の男の子の扱いが分からなくて…』


鶴蝶「…別にそんな考えることねぇだろ。同じ人間だし」


『そうかな?あんまり年の離れた子と関わったことがないから…気に触ることしてないかな〜とか色々考えちゃって…って、ごめんね?つまんない話して』


鶴蝶「聞くことしかできねぇけど、いつでも愚痴くらいなら聞いてやるよ」


そう言って、私の頭をポンッと軽く撫でる鶴蝶くん。

見た目めちゃくちゃ怖いけど、めちゃくちゃ優しいじゃん…鶴蝶くん…。
女神に見えるよ…本当……


『ありがとう…鶴蝶くん。私もいつでも愚痴とか聞くからね…!』


鶴蝶「おう」


鶴蝶くんは嬉しそうに口角を上げて笑った。


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