第16章 会いたくない人
そんな中、本気でお風呂に入ろうとしているのか服を脱ごうとしている蘭ちゃんを私は慌てて止める。
『ちょ…!脱ぐな…!帰ってからお風呂入りな?ね?』
蘭「本当は入りたいくせに」
『入りたくないです』
なんで私が蘭ちゃんとお風呂入りたいとかゆう発想になるのかな…もう。
そうゆうことを軽率に発言するから私のイメージが下がるんだよ……いや、蘭ちゃんの事だからわざとやってる?
無きにしも非ず………
蘭「…そもそも、満更でもねぇだろ?」
『…は?』
蘭「お前が着てるその服男モンだし、ヤる事やってるじゃん♡」
その蘭ちゃんの言葉に私は自分の着ていた服を見た。
『…あ、これは違うよ。ただ雨に濡れたから借りたってゆうか…』
蘭「言い訳キツいって」
『いや、本当だから!ってゆうかもう帰りな、ね?もう外も暗くなってきてるし』
蘭「今日は泊まる」
『それだけはやめて。ほら、帰りな』
私は蘭ちゃんの腕を掴めば、とりあえず玄関の方まで連れていき帰るように促した。
蘭「どんだけ帰らせたいの。まっ、また来ればいっか」
…また来ればいっかって言った?
言ったよね?また来る気ですかこの子…
そう思いながら蘭ちゃんを見ていれば、いきなり顔を覗き込まれる。
蘭「何?そんな見て」
『べ、別に…』
蘭「今度は着替えも用意して来るから。それじゃ」
それだけ言い残せば蘭ちゃんは家から出ていった。
着替え用意してくるってことは泊まりに来るってこと?
いや、まじでやめて欲しい……そんなことを思っていればリビングに戻ろうと思い踵を返せば、すぐ後ろに竜ちゃんが立っていた。